「鬼脇」探訪 ~ 利尻ニシン漁の「袋澗(ふくろま)」をたずねて

”袋澗(ふくろま)”と言っても、スグにはピンと来ないかも知れませんが…ニシン漁が最盛期だった時期に(最盛期の春の漁場はしけで波が荒れることも多く)大漁のニシンを保管する冷蔵技術も発達していなかった為、一時避難の防波堤やニシン貯蔵用プールの役割を果たすべく、写真のような(鴛泊・泉の澗跡地)石積みの護岸ブロックが、利尻のあらゆる漁場で設置されたとの事です。(鬼脇付近では南浜など)現在は北海道遺産にも指定され、現存する「利尻地域のニシン漁文化」を代表する土木建築であります。他にも仙法志の袋澗(ふくろま)跡などは改装されて公園を整備し、近くで写真のようなアザラシを泳がせるなど、地域にも身近な存在となっています…。令和の現代では昔ほどのニシンは獲れないものの、冷蔵技術やプール(養殖)の技術が格段に進化して道南の八雲町などでは地球温暖化や輸入品の円安などで高値の花となりつつあるサーモンを港でプールし、養殖してブランド化した「二海サーモン」として売り出すなど、時代も変われば漁業のスタイルも変わるもの?…と素人ながらビックリしてしまいます。おしどまりせんほうし