「鬼脇」 探訪 ~ 旧ルンビニー保育園をたずねて
鬼脇北見神社の向かいに洋館風の古い建物がありますが、いつも通りかかる初見の私は何故か惹かれるものがあって調べてみると、妙泰寺のかつてのご住職夫妻が私財をつぎ込み、地域の理解と協力により設立された保育園跡と聞いて改めてビックリ!!致しました。 ちなみに保育園の名称「ルンビニー」は仏教祖ブッダ(仏陀)生誕の地であり、仏教の教えに人生を学ばんとする仏教保育の真髄を体現すべく、現在全国各地に「ルンビニー保育園」が設置されているそうです。そもそもこの園舎が完成した昭和35年は人口1万人の東利尻の町制が敷かれて程なく(かつてニシン漁で栄え「江差の5月は江戸にもない」という言い伝えもありましたが)当時の鬼脇も華やかなニシン景気から曲がり角を迎え、困窮する子どもたちへ手を差し伸べるべく社殿から移転・創設されたと伺い、当時の人々の切実な想いや願いが詰まった建物なんだなと改めて圧巻させられました…。 またその場に立って見ていると、強いノスタルジーではありませんが、あたかも「焼酎いいちこのCM」でも見ているかのようにタイムスリップして、当時の子どもたちの歓声や笑い声がそこまで聞こえてくるような気がしてとても不思議な気分になりました…。(不審者に見られぬよう早々にその場を後にしましたが)こんな身近な所にも人々の歴史や想いを感じるスポットが!!と新たな感動を覚えた、鬼脇・新緑の春でした。