「鬼脇」探訪(番外編)~京都の昆布専門店「五辻の昆布」をたずねて

 太閤・豊臣秀吉の住まいがあった「聚楽第」跡の近くに、創業122年の昆布専門店である「五辻の昆布」があります。こちらは予約制で「利尻昆布」「羅臼昆布」「真昆布(がごめ昆布)」をブレンドした、調味料を殆んど用いていない特製の「ラーメン」を食べさせてくれるとの事で行かない手はない!とばかりに訪ねました。まずは各昆布を丸一日、水に浸けただけの「昆布水」をテイスティングさせて頂き、次に手作業で作成する「おぼろ昆布」の実演作業(試食)の後に、真打ちのラーメンが出て来ました。ただ貧乏舌の私でも、その味の深みや豊潤さに改めてビックリしました。ラーメンの提供を始めたのも昨今の「昆布離れ」により消費量がじり貧の状態なので、国民食である「ラーメン」を通じて昆布の素晴らしさを再発見して頂きたいと話されていました。ちなみに京都の料亭などでは、素材同士をケンカさせることなく色どりも薄くて上品な味わいの「利尻昆布」が主流との事です。ロシアや朝鮮半島にも昆布は自生しているようですが、利尻富士等の洗練された伏流水が昆布の味を格段に向上させるようです。テイスティングおぼろ昆布昆布ラーメン